
引用元:スタジオ地図http://www.studio-chizu.jp/project/ookamikodomo.html
はじめに
おみやげみっつ、たこみっつ…
このおまじないがとても印象的だった、『おおかみこどもの雨と雪』は細田守監督の3作品目です。一人の母が、子供たちをそれぞれの道へ導く「お母さんってかっこいい!」がひしひしと伝わるだと思います。
「おおかみこどもの雨と雪まだ見たことないよ!」
「どんなとこが見どころか知りたい!」
「詳しく解説があったらいいなぁ」
この記事では、『おおかみこどもの雨と雪』の見どころを3つに分けて紹介していきます。記事を読み終えたあとは、本作品をさらに楽しく視聴することができます。
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『おおかみこどもの雨と雪』のストーリー紹介

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2012年に細田守監督の3作品目として『おおかみこどもの雨と雪』が上映されました。狼男との恋…無知なままの子育て…などなど、本作において賛否両論がありますが、わたしは、劇中でしっかりと細田監督がどうして「そう表現したのか」わかる気がします。
今回は、『おおかみこどもの雨と雪』の見どころと細田監督の本作に込められたメッセージを解説していきます。
また、細田監督の『未来のミライ』や『バケモノの子』『サマーウォーズ』などの記事もあるので合わせて読んで下さい。
ここからは、『おおかみこどもの雨と雪』のネタバレ要素があるので、ご理解の上記事を読み進めてください。
『おおかみこどもの雨と雪』のあらすじ
東京郊外の大学に進学した主人公・花は、大学の講義をいつも熱心に聞く男性に出会う。
最初は、お互いにすれ違うこともあったが花と彼は恋に落ちた。しかし、彼の正体は〈おおかみおとこ〉だった…。
それでも、共に暮らし始め2人の間に子供ができる。雪の日に生まれた姉を雪(ゆき)、雨の日に生まれた弟を雨(あめ)と名付けた。
家族に囲まれ幸せな暮らしに期待をしていたが、突然の彼の死によって3人の運命は一変する。
花は、「わたしが二人を育てないと」と奮闘し、田舎に引っ越すことを決心した。人目を避けて引っ越したはずが、周りの人々のお世話になり人の繋がりと不思議さに感謝を感じていた。
ある日、ひ弱で内気な雨が雪の日にヤマセミを一人で探しに行くが、川に落ちてしまう。なんとか探し出された雨は、初めての「狩り」から大きく気持ちが変化していく。
一方、雪は里の子と「同じことがしたい」と思い、「人前でおおかみにならない」ことを条件に学校に通うことになった。ある雨の日に、同級生の草平(そうへい)の何気ない一言で狼に変身してしまった雪は「もう、学校にいることはできない」と泣く。
「人として私たちは生きるべきだ」と主張する雪と自分の中で「野生」の本能が目覚めかけている雨は、激しくぶつかり合う。雪と雨はそれぞれの道を歩み始めていた。
花は、望んでいたことなのに何故か不安な気持ちが大きくなるばかり…。
そして、運命の嵐の日。まだ子供たちに「何もしてあげられていない」という花の気持ちをよそに、雪と雨の運命の決断が迫られる…。
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『おおかみこどもの雨と雪』の見どころ4つを紹介
『おおかみこどもの雨と雪』は、母の強さを表現しているのと反面、親であるからこその「愚かさ」が隠されている作品だと思います。
今回は、わたしが感じた『おおかみこどもの雨と雪』の見どころを紹介していきます。
- 「子育て」の苦労が人間の倍かかる?
- 多様な価値観から生み出される人の繋がり
- 雪と雨の運命の日はお互いの天気
- 母は強し!花の「本当の笑顔」
その➀:「子育て」の苦労は人間の倍!?

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狼男と結ばれ、二人の子供を授かった花…。
当然「子育て」も「普通の人間」より苦労するのが予想できます。
と、いうよりは人間の子供ではあり得ないであろうことが起きるから苦労するのではないでしょうか。
ここで言いたいのは、「おおかみこども」だから子育てが大変なわけで「人間のこども」の子育ては苦労しない、というわけではありません。
雪と雨を育てていくことは、狼男と結ばれる「覚悟」がある暗示なのでは…と解釈しています。
二人が結ばれると、紛れもなく生まれてくる子供は狼の血を受け継いでいます。
それでも、「二人の子供がほしい」「苦労を一緒に乗り越えていきたい」と願う二人の関係性の大きな一歩として、雪と雨が描かれていると考えれます。
「子育てもの」が題材となっていますが、子供たちの存在が花と彼の覚悟としても描かれているということですね。
その②:多様な価値観から生まれる人の繋がり

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彼の死から、花は「わたしがこの子達を育てる」と決心して、田舎のぼろ家に引っ越しをします。それは「普通の環境では育てられない」「人間社会では生きられない」という思いや「おおかみこども」であることを公にしたくないという、花の独断と偏見によるものでした。
これは、子どもを社会から遮断している行為になります。また、「二人を育てる」という使命によって花自身が「それは正しいこと」のように継続してしまいます。その姿に拒否反応を起こした方も少なくないでしょう…。
里の人たちとのコミュニケーションを避け、独学で学んで作物を育てても失敗ばかりします。しかし、地元の老人・韮崎(にらさき)さんと出会うことで、その生活は一変します。
花は、韮崎さんの教えによって「常識」を身に着けていきます。それでいて「誰かの意見が絶対的に正しいわけではない」ことが伝わってきます。
例えば、野菜の水やりの仕方に「これはこうだ!」「いや、違う!」と言い合いをするおじさん二人のシーンがあります。学校に行かない雨に対して韮崎さんは「小学校から学校に行かない奴は見込みがある。わしやエジソンのようにな」と言って、娘に「またそんなこと言って」と言われます。
様々な意見や批判によって、「一つの価値観だけをもっている危険性」がわかるようになってきます。
人目を避けるために田舎に引っ越してきた花ですが、里のみんなに支えられ子育てをすることができています。このように、今まで花がしてきた「排他的な行為」は間違っていた、としっかりと批判できているのではないでしょうか…。
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その③: 二人の生き方が変化したのは「雪の日」と「雨の日」

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雪は雪の日に生まれたから、雨は雨の日に生まれたからその名前が名付けられましたね。
二人に変化があったできごとが、それぞれ雪は雨の日に、雨は雪の日に起こっています。これは、二人の運命が確実に定まってきている暗示を表しているのではないかと思います。
雪の日にヤマセミを狩りに一人で出かけた雨は、自分の中の「野生」の本能に目覚め、雨の日の同級生に「狼」の姿を見られた雪は「自分は人間としていきたい」という思いに気がつきました。
それぞれの道を歩むことをはっきりと示しているシーンだと感じます。
その④:花の「本当の笑顔」とは

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花は亡くなった父から「辛い時にでも、無理やりでも笑顔でいろ」と教えられてきました。その教えから、父のお葬式でも笑顔で振るまう花に対して親戚から「不謹慎な」と批判を浴びせられます。
この「辛い時でも笑顔でいろ」という言葉とそれを全うしようとする花に拒否反応を覚えた方もいると思います。
ところが、田舎に引っ越してきて始めて会った韮崎さんに笑顔であいさつをすると「なぜ笑うんだ。笑っていたら何もできんぞ」と一刀両断されます。
これをキッカケに必死で畑を耕し、周囲の人から助けられるようになって花は「辛い時の愛想笑い」ではなく、心から笑えるようになりました。
そして、田舎の人たちが「大変」といっていた大雪でも、親子三人で大笑いをして楽しむことができるようになっていました。
最初はすぐに田舎暮らしに根をあげるに違いなと言われてた花ですが、そこで暮らすことを諦めませんでした。
花は「排他的」で「一人で全てを抱え込んでいた」ところがありましたが、子どもたちのために「諦めない」という強い気持ちは最初からもっていました。そして、里の人と交流することで「自分の間違った価値観」を正すことができたのです。
いやぁ、母は強しとはこうゆうことですね。
感動しました。
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さいごに
『おおかみこどもの雨と雪』の見どころを4つ紹介させていただきました。あくまでわたし個人の解釈なので、これが絶対というわけではありません。
ぜひ、本作を見て自分はどう感じたか体験してください。
新しい発見がきっと見つかると思います。
長いこと、読んでいただきありがとうございます!次回もお楽しみに!
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