
引用元:天気の子公式https://tenkinoko.com/
「天気の子」見たいけど、前評判あんまりよくなかったし…実際、どうなんやろうか?
2019年7月19日に新海誠監督最新作「天気の子」が一斉上映されました。
さっそく、見てきたので感想や見どころを紹介していきます。
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結論から言うと…
自分の目で確かめてこい!!って感じです。
前評判なんてアテにならないので、実際に映画館で面白いか面白くないかは確かめてもらったほうがいいです。
ちなみに3年前に大ヒットした「君の名は。」とは、また別物の作品です。
ぶっちゃけると、「今までの新海誠」って感じがしなかったです。この記事では、その理由と感想をまとめてみました。
なお、ネタバレ要素が含まれているのでご理解の上、記事を読み進めてください。
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映画「天気の子」の感想・見どころまとめてみた
めっちゃよかった!エンドロール余韻浸って席立つの忘れてたわ…
何かと、上映前から賛否両論が多かった今回の作品でしたが、しっかりと泣かされました。
そこまで、感情移入することはない(というかできない)ストーリーだったので、さらっと爽やかに見れるかなと思っていました。
なんてこった…やられたぜ…
どうにもこうにも、少年と少女の不思議な初恋ストーリーという単純な映画ではありませんでした。伏線回収のしかたも見事です。
そんな「天気の子」について、個人的にここが面白かったなと思うところを紹介したいと思います。
「天気の子」のあらすじ

「あの光の中に、行ってみたかった」
離島に暮らしている高1の帆高。この夏に家を飛び出し家出少年として東京に向かった。しかし、慣れない東京…。困窮にすぐに陥ってしまい孤独な日々の果て、生きていくためにやった見つけた仕事は怪しげなオカルトライター業だった。
連日の雨は帆高のこれからを示唆するかのように降る。そんな雑踏がひしめく、都会の片隅で帆高はある少女と出会う。
彼女は、ある事情を抱え弟とたくましく生きている陽菜という少女だ。彼女は誰にも知られていない不思議な力をもっていた。
「ねぇ、今から晴れるよ」
彼女の言葉とともに、雨は少しずつ止み、美しい街並みが現れる…。
その力は祈るだけで、晴れを呼ぶ力だった…。
天候の調和が狂った世界で、出会った帆高と陽菜。運命に翻弄されながらも自分の生き方を「選択」していくストーリー。美しくて、切ない2人の恋の行方は果たして…。
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「今までの」新海監督作品とはちょっと違う?
今回の作品の第一印象として
「あれ、なんかいつもの新海誠作品とちょっと違うな?」
と、いうのが感想です。
なぜ、そう思ってしまったのかここらの記事は解説していこうと思います。
- キャラクター設定
- ボーイミーツガール物語
- 自分の心のままに生きる
- 曲がやっぱりよかった
- 小細工がおもしろい!
その➀:キャラクターの背景が曖昧に描かれている

前作の「君の名は。」は、主軸になる主人公とヒロインの体が入れ替わることによって、登場人物たちの生い立ちや人間関係がわかり、行動の意味もはっきりしていましたね。
一方、「天気の子」の帆高は家出少年です。「何で島を抜け出したの?親となんかあったの?なんで帰らないの?」という疑問がたくさん浮かびますが、最後までその理由はわかりません。頑なに「家には帰りたくない」と言うばかりでした。
さらに、ヒロインの陽菜に関しても母を1年前に病気で亡くし、弟と二人暮らしをしていることしか情報がありません。
その他の登場人物に関しても「人間関係」が曖昧に描かれていて、「どうしてそうなったのか?」そうゆう詳しい描写は一切なかったように感じます。
ちなみに、陽菜が「晴れ女」に選ばれた理由も説明はされていなかったです。
新海監督の作品の中で、なかなかこれは他の作品になかった感じだと思います。
その点に賛否両論が起こりそうですが…
でも、あんまり隠されてるとわけわかんないよ…
多くを語るだけがいいってことじゃないってことだね!深い!!
その➁:ただのボーイミーツガールストーリーじゃない

表向きはボーイミーツガール冒険活劇に見えるのですが、それにしては設定が暗すぎました。
そう思った要素は二つです。
「貧困」と「犯罪」です。
家出をしてきた帆高は、蓄えを切り崩しネットカフェ生活。
陽菜は、ファーストフード店のバイトをクビになってしまい生活のため風俗店で働こうと試みます。
その場面を目撃した帆高は偶然ゴミ箱から発見した拳銃を発砲し、陽菜を連れて逃げ去ります。そのためか描かれている東京の場所は、前作「君の名は。」のようなオシャレなカフェや国立新美術館などではなく、新宿西口辺りを選んでいるように思いました。
今まで、新海監督の作品は「楽しめる」もの積極的にフォーカスしている印象は少ないですが、今回の作品はさらに「不安要素」が隠されていて、しかしそれがリアルであってもおかしくないという印象を受けました。
少年少女の初恋物語の裏側にしては、少し闇が垣間見えたかな…と思います。
その③:「自分のために」生きることの大切さ
帆高は陽菜の「晴れ女」の力で、お金を稼ぐことを提案します。
そして、陽菜も多くの人から必要とされることに喜びを感じ「晴れ女」の力を積極的に使っていきます。
ちょっと待って!それって大丈夫なの!?確か…知ってるアニメでは力と代償に奪われるものがあったような…

・・・・・・・・・。
作中に「天気の巫女」の話が出てきます。
それは、巫女自身が人柱となって天気を鎮めるという神話でした。
言わずもがな、その「天気の巫女」が陽菜であって力を使えば使うほど体が透明になり消えていくのです。
一人の存在で多くの人が助かるなら…。
そういう考えは今も昔も変わらないのでしょうか。
力を使い果たした陽菜は空に吸い込まれるように、帆高たちの目の前から消えます。
そして、雨がやみ青空が東京の街を包みます。
帆高は自分のしてしまったことに悔い、陽菜を取り戻すために警察に追われながら必死で廃墟の鳥居を目指します。
最後は、それぞれの登場人物が自分の心のままに従った印象が強かったです。
鳥居をくぐって空の世界に飛び込んだ帆高のセリフが心に刺さりました。
「雨なんてやまなくていい!!俺はそれより君がいい!!」
「今度は自分のために祈って」
陽菜は空の世界から帰ってくることができましたが、同時に空は曇り大雨が降りだしたのです。
一応、ハッピーエンドなんだけど雨は降り続けたまんまなんだね。なんだかモヤモヤ…
陽菜を救うか、世界を救うかで帆高は陽菜を選んだってことだね。自分の心のままに答えを出すことは決して悪いことじゃないってことだと思うよ!
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その④:挿入歌の入れ方がエモすぎた
RADWIMPSの主題歌・挿入歌をとても楽しみにしていました。
個人的に、前作の「君の名は。」は曲を持て余している感があったので少し不安もありつつ期待しながら見ていました。
素直な感想として…
最高やった!素晴らしい!!さすが、スタンディングオベーション!!
と、いう感じですね(笑)
とにかく何がよかったかって、三浦透子さんの声とか挿入のタイミングとか…
女性ボーカルを組み合わせたのは正解だと思います。
登場人物の人間関係が曖昧な分、曲が映像とマッチしていて感動でした。
さすが野田洋次郎!いい仕事してるぞ!!
雨の映像の中曲が晴れやかだからちょっとミスマッチなところも素敵でした!
その⑤:おもしろい小細工が散りばめられている
スポンサーも多いことから、知ってる商品やCMでお馴染みのあのキャラクターが登場していたり、小細工があって面白かったです。
うんうん!身近な商品がたくさん出てきて面白かったし、まさかあの二人がとうじ…
ちょっと待って!!そこまで言ったらネタバレすぎて苦情がきちゃう!!!
ぜひ、劇場でどれだけ見つけられるか探してみてください。
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さいごに
映画「天気の子」は結論、個人的にはとても面白かったです。
なんなら、前作の「君の名は。」より良かったのでは…と思いました。
いつもの新海誠作品から今回の作品に対して「新しさ」を感じる方が多いはずです。
夏の爽やかな映画、感情移入しやすい映画だけが、求められているわけではありません。
暗い背景を可視化しながらも、少年少女の恋によって世界の形が変わった…。
矛盾しつつも現実感があるなんとも不思議な映画でした。
ぜひ、劇場で「天気の子」見てください!
さらに新海誠監督全6作品をまとめた記事もあるので合わせて読むことをおススメします。